課題1 「直径15㎝の円をフリーハンドで描く」
学習内容(時間数) 評価の観点 評価方法
1 直径15㎝の円をフリーハンドで描く
                (30分)
(準備物)
   A4上質紙1枚、鉛筆、消しゴム
○ 線一本にも、自分の考えや価値観などが表れており、表現技術を高めることが自己の成長につながることを知る。
(芸術的な感受や表現の工夫)
① 説明時の姿勢・態度

② 作品


○ ルール
 ・コンパスで描いたような滑らかな1本の曲線になっていること
 ・消しゴムで何度修正してもよい
○ アドバイス
 ・自分の体の中で、約15㎝のスケールになるものを見つけよう。
① 手を広げて、親指から小指まで(約20㎝)、親指から人差し指まで(約15㎝)
② 手首から指先まで(約20㎝)
 ・紙を、ゆっくり回転させながら見ると形のひずみを見つけやすい。
2 自分の体のスケールを知ろう (10分)

① 手のひらと顔の大きさはほぼ同じ
② 両手を広げると、身長とほぼ同じ
③ 1歩の歩幅は何㎝
④ 猫は、体が通れるかひげで計る。
⑤ 米の水加減を指の関節やくるぶしで計る。
○ 手などの体の一部をスケールの基準にできることを知り、それらを活用することができる。
   (創造的な表現の技能)
③ プリント
3 他の人の円と比べてみる (10分) ▼○ 他の生徒との感覚の違いに気づき、自分の個性を大切にして表現に生かそうとする。  (鑑賞の能力)
④ 鑑賞姿勢

課題2 「線を限界まで引く」
学習内容(時間数) 評価の観点 評価方法
1 直線をフリーハンドで限界まで引く
                (40分)
(準備物)A4上質紙1枚、鉛筆
○ 全神経を集中させ、目と腕と脳を連携させて働かせる。
   (創造的な表現の技能)
① 説明時の姿勢・態度

② 作品
○ 手順とルール
 ・A4用紙を縦にし、紙の真ん中の横方向に1本の直線をフリーハンドで丁寧に引く。
 ・次に、その線と上下の辺との中間点に、同じように横方向に直線をそれぞれ引く。
・以降、同じように線と線の間にできた中間点に直線を引くことを繰り返していく。
 ・7回目の127本をめどに、隣の線に接触しないように慎重に線を引いていく。
     (1-3-7-15-31-63-127-255)
○ アドバイス
 ・姿勢を正し、手や腕がスムーズに動かせる場所を確保するとよい。
 ・手首を固定してヒジを支点にし、終着点を意識しながら線を引くとよい。
 ・線が波打ってきたり、接触してきたら休憩をする。
 ・完成した線の後を観察すると、その時の気分や体調と同期していることが分かる。
2 他の人の線と比べてみる  (10分)

・ 線の濃淡、強弱、間隔からできる模様
 ・ 線にもその人の特徴がよく表れる。
 ・ 線の集合には、時間も取り込まれる。
○ 他の生徒との違いに気づくとともに、自分が体験した感覚を大切にし、今後の表現に
生かそうとする。
(鑑賞の能力)
③ 鑑賞姿勢
【エピソード】 実際の授業で、普通の授業に全くついて行けない生徒に、この題材を含む特別課題を約3か月間実施したことがある。それから1年後には、ほとんど皆と同じ題材で取り組めるようになった。毎年そういう傾向を示す生徒が何人かいるので、つまづきの状態に応じて「特別メニュー」を作って実施するようにしている。


1 題材の目標   2 題材の評価規準 3 主な学習内容と評価 アドバイス 資料

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3 主な学習内容と評価